〔7基の画法〕4基 配色

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4基 配色

作品の印象は配色で決まる

 
作品との出会い、第一印象は配色で決まります。
遠くから、その作品が目に入って来たとします。わあ、なんかいいぞ。そんな掴みの役割が色彩にはあります。
作品の内容が分からないうちに、「楽しそう」「暗い」「懐かしい」「艶やかだ」など、もう脳は作品を感じ取っています。
それくらい、色彩による配色は大切だ、ということです。
 
しかし、色を使うのは苦手だ、という人、特に男性には多い気がします。
実は私もその一人でした。
高校生の時、美術の受験対策で初めて色彩構成の作品を描いた時のことを、今でも覚えています。
自分なりには頑張って色を使ったつもりだったのですが、先生からは「これじゃ相手にされない」と言われてしまいました。
色のセンスのある人はうらやましいな、とつくづく思ったものです。
 
しかし、配色に関する能力というのは、学ぶものだと気づきました。
大学で学んだことも役に立っています。しかし、ここに書くことは、大学で直接的に学んだというより、独自に活用法をあみ出してきた、という内容になっています。
 
ここに書かれていることを実践すれば、誰でも色彩センスの良い作品を作り出すことができます。
さあ、では色彩を使った配色方法を身につけていきましょう。

自分の好きな配色は

 

学生時代、好きな絵を集めていると、ふと、ある共通点があることが分かりました。
同じ色合いの作品を集めていたのです。
当時持っていた配色カードで色を抽出していくと、やはりです。自分は同じ色合いの絵を集めていたことが分かりました。
そのくらい、色の組み合わせは、私に影響を与えていたのです。
ひょっとすると、絵の好き嫌いを色で判断していたのかもしれません。
皆さんも一度自分の好きな絵、写真、チラシなどを集めて、色の組み合わせ、配色の共通点を探してみてはどうでしょうか。
きっと共通点が見つかるはずです。
その共通点を探ることで、自分の趣向、そして作品の進むべき方向が見つかるかもしれません。

配色は5色の組み合わせで考える

 

私は、作品の印象を決める色の組み合わせ、つまり配色を考える時、5色で考えるようにしています。
5色の配色のパターンをストックしていくとことで、かわいい感じになったり、和風になったり、ゴージャスになったり、シックになったり、どんな雰囲気の作品も作り上げることができます。
つまり、自分が狙ったとおりの表現ができるようになるということです。
絵画やイラストであれば配色によって印象づけたい雰囲気に近づけることができます。
デザインであれば、クライアントの要求どおりの雰囲気に仕上げることができます。
配色を学ぶことは、他にも立体、製品のデザイン、インテリア、ファッションなど応用範囲が広いので、ぜひ身につけてほしい考え方です。

配色は5色をくり返し使う

 

 
上の画像は、中村祐介さんのイラストです。
中村祐介さんの作品はいつも、5色の配色で綿密に計画されて作られています。
配色カードで、作品から色を抽出してみました。5色です。
中間色の何とも言えない色合いです。単独で見ると美しくないように思えてしまう色が、組み合わせの中では美しく見えます。
ここでは、同じ色が何度も繰り返し使われているのが、分かるでしょうか。
色数は決して増やさず、色がごちゃごちゃしないようにコントロールしています。
中村祐介さんの作品を見る度、色のチョイスもたまらなくいいですし、さすがだなと感じてしまいます。

自分の作品をどう印象づけるか

 

上原一馬「希望のアルティミットウィンド」
 
あなたの作品はどういう感じにしたいですか?例えば、一言でいうと。
私は最近、「かっこいい」感じにしたいと思っています。
「かっこいい」配色ってどんな組み合わせでしょう。そこで、かっこいい5色の組み合わせを考えました。
「かっこいい」絵をいろいろ集めていくうちに、モノトーンをベースにしていることが分かりました。
私はそこに差し色を入れるようにしています。
今でもかっこいいなと思う配色は、アニメ映画の「オネアミスの翼」です。モノトーンに近いグレイッシュな配色で、映画のどの場面を見ても美しいと思います。
配色に迷うとその度に、ヒントを得るために見ています。
このように、好きだった作品の中に色彩の配色のヒントがきっとあるはずです。

4基 配色 の実例

具体例1

ここでは、実例を紹介します。

 

具体例2

ここでは、実例を紹介します。

 

具体例3

ここでは、実例を紹介します。

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